左眉尻に皮様嚢腫がありました
1年以上ほうっておいてしまって大変今更なのですが、表題の病状のため、手術することになりました。
皮様嚢腫をぐぐってもなかなか幼児の手術についての記事が見つからなかったので、同じように自分の子供が皮様嚢腫だったという方のための参考になればと思い記述します。相も変わらず記事が長いですがすいません。
■きっかけ
2017年7月上旬、寝ている子供をチャイルドシートから降ろして抱っこした時に、私の眼鏡の左側のつるの先(耳の後ろのところね)と、子供の左眉尻あたりがぶつかりました。結構強くあたったのかずっと泣いていて、そんなに痛かったのかなー? と泣き止んだころに触ってみたら、突起があるのがわかりました。
ぶつかった時にできたこぶ? それにしては固いな? と様子を見ることに。
翌日、こぶを触ってみてもまだある。
整形へ行ってみたら「悪いものではないと思う。脂肪腫? 様子を見てください」と言われました。
■さらに紹介状を書いてもらう
悪いものではないと言われたけれど、脂肪腫にしては固くないか? と思い、ぐぐってみるも有用な記事は見つからず。脂肪腫は皮フ科で見てもらえるとのことで、近所の皮フ科に相談したら「これは脂肪腫ではないねー。総合病院へ紹介状を書くけど、検査をするとしたらエコーをするくらいだと思う。整形と皮フ科とどっちがいい?」と言われたので、以前、私が妊娠性痒疹を見てくれていた先生がいればなぁと思い、皮フ科へ紹介状を書いてもらいました。調べてみたらいなかったから別の先生にあたったけど。
総合病院の皮フ科で事情を説明すると「脂肪腫ではない。ぶつけたのなら血腫じゃないかな?」とのこと。
ぶつけると普通はたんこぶができたり内出血して青あざができるけど、もっと深いところで血が出てそれが袋状になると固くなるし、一ヶ月くらい残るよ、と言われました。
「一応エコーとってみましょうか」と言ってくれたので、暴れ泣く子供に馬乗りになってエコーを取ってもらうと、素人目に見てもふくらみがわかる。再度診察するまでに時間があったのでぐぐってみたら「エコーでは液体は黒く見える」らしい。黒く見えなかったので血腫じゃないんじゃ……と思ったら皮膚科の先生も「これ、血腫じゃないね……なんだろう」だって。
血腫じゃないと聞いて途端に悪いことばかり考えつく。先生は皮膚よりもっと下の「できもの」ではないか、と言った。もう一人の先生を呼んで、ちょうど泣き疲れて寝てしまっていた子供のこぶを触って(余談ですが、この時呼ばれたもう一人の先生が、私が総合病院の予約を取るときに「○○先生だけはやめてください」とお願いした先生だった……わざわざ名指しで避けたのに意味ねぇええええええwww)二人で「悪いものじゃないと思うよ」と言ってくれました。
- 一番近いのは「石灰化上皮腫」だけど、「石灰化上皮腫」はもっと硬いし上の部分にできる。これはそれより下だし「石灰化上皮腫」にしては大きい
- 動かないように思えるけどグリグリやると若干動く
- 粉瘤ならコリコリして動く
- 骨ならもっと硬い、動かない。場所的に筋肉があるところかどうかも微妙。リンパならもっと柔らかい
などと言ってくれて、「悪いものなら急激に大きくなるから、様子をみてみてください。一応2ヶ月くらい先にもう一度エコーをとってみるので予約をいれておきましょう。でも、大きさが変わっているように思えたり、お母さんが心配だと思ったら、予約を早めてもいいから連絡してください」
と言ってもらえました。
その「様子を見る」のは1wに一度くらい触って確認してみればいいですか? と聞いたら「それだと早い、2wに一度くらい」と言われたのですが、心配だからついついすぐ触っちゃいますよねぇ。大きさは変わっていないように思えたけど……。
ちなみに「こういう時って最初はどこにかかるもんですかね? 整形ですか?」と聞いたら「整形に来られても困ると思うよ、皮フでもないし(今皮フ科の先生と話をしてるのにwww)……脳外かなぁ」とのこと。先に書いちゃうと、こういう場合は形成外科ですね。整形じゃなくて、形成外科。
■もっと大きい病院へ紹介状
2ヶ月後に再診と言われても、「何かわからない」こぶのことが気になってしまい、色々ぐぐってみる。「眉尻 こぶ」とか「眉尻 しこり」とか「おでこ 脂肪腫」とか。でも、思い当たるような記事には出会えず、却って怖い記事ばかりみつかる。
- 骨腫はおでこのあたりだから違う
- もちろん脳腫瘍ではない、脳の中にできるものだから
- 眉尻のあたりにリンパが通ってるか微妙、そもそも眉尻のあたりのリンパ腫のような記事は見つからなかった
- 脂肪腫は眉尻あたりにあまりできるものではない
怖い記事だと、肉腫とか出てきて、軟部肉腫とか平滑筋肉腫とか脂肪肉腫とか横紋筋肉腫とか。でも顔の肉腫ってないんですよね。幼児の肉腫だと、首から上にできるものだと目の中にできる腫瘍とからしいし、多いのは腎臓とか肝臓にできる肉腫とか。どれも思い当たるようなものはない。
でも怖くて、総合病院に予約を早めてもらいました。エコーの予約はいっぱいですぐには……と言われたのですが、もういっそのこともっと大きい病院に紹介状を書いてもらおうと相談しに行きました。
もっと大きい病院に紹介状を書いてもらおうかと思った理由は
- おそらく2歳半くらいだと、エコーでわからない病状はCTかMRI
- 幼児の場合はCTかMRIは全身麻酔
- 全麻の、CTはともかくMRIは、強い磁力のために機器をあまりもちこめず、何かあったら少しやっかい
- 造影剤を注入するのならアレルギーがでるかも……
- だとしたらもっと大きい病院で、幼児のMRIをたくさんやっているところのほうが手厚くフォローしてくれて安心だろう
などなどです。
聖隷に紹介状を書いてもらおうと思って再診しました。このあたりで大きい病院て、聖隷か医大なんですよ。私は以前、聖隷にかかったことがあるのと、聖隷は小児神経科があって、小児てんかんを見てくれるので、おそらく幼児の全麻が経験多かろうと踏んだのです。
先生は嫌な顔一つせず、紹介状の相談に乗ってくれました。「おそらく、検査するより切っちゃったほうが早いと思うよ、切って中のもの調べて何か判断すると思うし。だから形成に紹介状を書くんだけど、それなら医大だね」とのこと。
なんとこのあたりで大きい形成は医大くらいしかないんだって。近場に大きい形成外科があるんだけど、そこは患者さんが多くて最近診療制限かかってるし、聖隷は形成の先生が1人しかいなく、この時代に縮小してってるんだって。
もう選択の余地なく医大に紹介状が出ました。
後から知ったのですが、どうもこの皮フ科の先生、もともと医大にいたみたい。どうりで「医大にしなよ」って何度も言うと思った……。
■医大へ
7月上旬から彷徨って8月中旬、ちょうど夫の夏休みとかぶったので家族で医大に行きました。
医大の形成の先生は若くて、えっすげぇ若くね、若くね、って思いながら話を聞いていたらさくっと
「年齢的にも症状的にも部位的にも皮様嚢腫だと思います」と症状を告げれられました。
あんなに長い間「これって何なんだろ」って思ってたのがいともあっさりと……。拍子抜けしました。
私「検査するより切っちゃうと思う、と紹介元で言われたんですけど……」
先生「それは間違いで、MRIで症状を見て、大きさとか位置とかだいたいどんな感じか見てから手術したほうがいいので、MRIはやったほうがいいです」
私「この年齢だと全麻ですよね? 心配なんですが……」
先生「小児科の先生もいっしょについて、万全の態勢で行います。全麻といっても睡眠薬を点滴で入れるので、酸素マスクしたりせず、自発呼吸ができる麻酔です」
私「造影剤入れますか? アレルギーが出たら……」
先生「造影剤のアレルギー検査と言うのは無いので……」
私「MRI、やったほうがいいですか?」
先生「やったほうがいいと思います」
とのことした。
医大だと、日帰りでもできないことはないけど一泊二日で入院したほうがいい、と言われて、その足で入院手続きしてきました。流石にMRIは予約が混んでいて、1ヶ月半先だと言われ、遠い予約日だなと思っていたらあっという間にその日が来て検査入院が終了したというわけです。
長くなったので、検査入院については翌日に記述します。