やるだけやってみようの記録

妊活日記→発達障害児育児日記

モヤモヤシリーズ1:差額ベッド代の件で反省した

 肺にある癌を切除し、ステージIIbだと診断された父は、抗がん剤治療を2クール行うことになりました。
 そのあたりはまた別日に記事にしたいと思いますが、抗がん剤1クール目を終了し、退院後に肺炎になりました。その時に差額ベッド代でモヤモヤしたので、今日はそのモヤモヤと反省を記事にします。
 読んでいてあんまりいい気持ちのしない記事だと思うので畳みます。(ところでスマホ表示だと「続きを読む」が畳まれないのね……)


 抗がん剤1クール目を終了し、退院して1週間後かな? 外来での経過診察がありました。その時に父は「息苦しい」と訴えていて、さらに咳も出ていました。安静にしていると大丈夫なんだけど、動いたり喋ったりすると咳がでるとのこと。外来で肺炎と診断され、飲み薬の抗生剤を出され、父は指定通りに服用しました。しかし改善されず、1週間後の再度の外来で「これはもう入院ですね」と言われ、即日入院となりました。
 待合で、外来の看護師に「大部屋が空いてないので2人部屋となります」と言われました。この時に「……それって差額ベッド代取られます?」と聞いたら「はい」と言われ「仕方ないんですか?」と聞いたら「はい……」と返事。あからさまに「うわめんどくさいの来た」って顔すんのどうなの……とも思いつつ、しんどそうな父を前に戦うわけにもいかないので「仕方ないのか……」と了承。
 病棟に移り、病棟の看護師さんに「本人の希望でなければ差額ベッド代はとられないはずですが」と聞いたら「外来の看護師に「はい」と返事をした時点で了承したことになるかも……」と言われました! そんなバカな。納得いかいないので「入院手続きのところで聞いたほうがいいですか?」と聞いたらそうしてくださいと言われ、差額ベッド代の了承書類を記入しないまま、入院手続きへ。
 そして入院手続きでその話をしたらスパンと「それは相談室で」ってすぐ返事をされました。入院手続き以外の話はきかないぞという鉄の意志を感じました。そのまま相談室に行って
「大部屋が満床で、2人部屋しか入れないとのことだが、本人の希望でない限り差額ベッド代は徴収しないはずですよね?」
と聞いたら
「この病院では原則的にいただくことになっています」
との返事。
 この時は私も頭に血が上っていて「でも国で決まっていますよね?!」「今回は仕方ないとしても次回はどうやって「本人の希望ではない、差額ベッド代を徴収するいわれわないと病院側に理解してもらうにはどうしたらいいですか?」と聞いたら
「この病院ではいただくことになっていますので、もし満床で大部屋が入れず、個室代を払わないとなると他の病院へ行ってもらいます」って言われました。
 弱って肺炎になって入院をせねばならない父に対して脅しのようなことを言われ、そんな仕打ちをさせるわけにもいかず、しぶしぶ払うことにしました……。

 差額ベッド代については、時々ネットで話題になるので「本人の希望でない場合の大部屋以外の差額ベッド代は払わなくてもいい」という話は聞いていました。それに「差額ベッド代」で検索すると、その手の話題がゴロゴロでてくるわけです。
 で、改めて色々ぐぐってみたら、なんのかんの言って結局は案外みんな差額ベッド代を払っているものだということを知りました。

 厚労省の資料(https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/tokaihokuriku/iryo_hoken/ryotan/documents/h28074a.pdf)の4P目、(8)−3あたりが今回の事例に当たるかなぁとも思うのですが、例が極端すぎて(MRSAの患者云々て……)ちょっとどうなのっていうのもあるし、そもそも父の症状だったら(8)−2が当てはまるのではないかと思うのですが、もう過ぎたことなので仕方ないです。今は大部屋だし。
 不満なのは、上記PDFの(8)−2にあたるから差額ベッド代を払わなくても良いのではないか、というところと、病院側から十分な説明をしてもらえなかったというところです。
 上述したPDF内の3P目(7)−1については、確かに目につく目立つところに差額ベッド代の料金がかいてあります。しかし(7)−2に至っては完全にこの通りではなかったです。いきなり「大部屋が空いてないので個室になります」と言われ「差額ベッド代を払わなくてもいいはずですが仕方ないのですか?」と聞いたのに「はい」と言われ、大した説明もされず「差額ベッド代○○円払います」というハガキサイズの同意書を書くように渡され、「国で決まっているのに払わなくてはならないのか」との問いに関しては「この病院では原則的にもらうことになっている」とだけ言われ、挙句の果てに「払わないのなら他の病院に行ってもらう」とまで言われたわけですよ。これのどこが

特別療養環境室の設備構造、料金等について明確かつ懇切丁寧に説明し、患者側の同意を確認のうえ入院

になるんですかね。明確でも懇切丁寧でもない説明ですらない強制で、同意だって確認してないですよ。
 この辺ははっきりいって不満です。
 例えば「病院の経営に少しでもご協力いただくために」みたいに説明されれば多少なりとも仕方ないかなとも思えるのですが、それやっちゃうとおそらくアカンのでグレーなまんま半強制的に徴収してるんだろうなぁと思います。汚いなぁって正直思いました。
 実は抗がん剤の1クール目の入院は、初日は個室だったのですが、ちゃんと差額ベッド代は徴収されませんでした。これはおそらく、「拒否しようと思えば拒否できる」からだと思います。だって抗がん剤の1クール目だから、いつでもいいっちゃあいいわけですよ。「差額ベッド代を払いたくないので別日にまた来ます、大部屋が空いたら連絡ください」ってやればいいわけで。でも今回の場合は弱ってて比較的速やかに入院させざるを得ないので半強制的だったのかなとか穿った見方もしてしまいます。

 で、反省したっていうのはどういうことかというと、私も中途半端な決意で戦いを挑んだなぁということ。
 少し調べれば「案外みんな払っているもの」ということも分かったのに「差額ベッド代は希望でなければ払わなくていい!」というのを真に受けて戦って、下準備が足りなくて負けたので。あと、「希望していないのに2床以下の部屋になったのでかけあったら差額ベッド代を払わなくても良かったです」って記事ってないのよ。ちょっと調べただけだと。本当にかけあって払わなかった例ってあるのかなぁ。都市伝説じゃないの?
 案外みんな払っている、っていうのをぐぐって読んで、まぁ病院の先生や看護師さんに心付けを渡せないからその代わりに病院自体への心づけとでも思えばいいか……と払うことにしました。そうでも思わないとやってられません。

 差額ベッド代についてはもう少し、病院側の理解も進めてほしいです。「希望していないのに2床以下の部屋になったら差額ベッド代を払わせない」というのを周知徹底していないのなら「あのなあ」って思うし、わかっててやってるのなら卑怯なことこの上ありません。病気の人間に対する治療と看護をたてにとって脅してるとも言えなくはないわけですから。

 まぁこうやってネチネチ言ってやったから「あの患者はなるべく大部屋にしないと娘がめんどくさいぞ」って思わせられたならそれでいいや……と思うことにします。父のためなら私が泥をかぶりますよ(大げさ)。